便秘になるお薬まとめ【薬剤性便秘】
お薬は、病気になってしまった時には欠かせないものですよね。
ですが、ほしい効果がだけではなく、副作用という症状が現れてしまいます。
今回その中でも便秘を引きおこす薬剤を紹介したいと思います。
もしかしたら気づかずに便秘の原因の1つになっているかもしれません。
便秘の方は確認してみてくださいね。
副作用に便秘を伴う薬品と商品名
- 抗コリン薬:自律神経の副交感神経の働きを良くするアセチルコリンの作用を抑制して消化管の動きが活発になりすぎて起こる痛みや痙攣、下痢などを鎮めてくれる
薬品名 |
アトロピン、スコポラミン |
商品名 |
ブスコパン、チアトン、ロートエキス、ガストロゼピン、ダクチル、セスデン、コリオパン、ダイピン、プロ・バンサイン、ダクチル |
- 向精神薬:脳などの中枢神経に作用して精神的な活動に作用する薬の総称
薬品名 |
抗精神病薬 |
商品名 |
テシプール、テトラミド、ルジオミール、セプチリンマレイン酸塩、アナフラニール、トフラニール、イミドール、トリプタノール、ノリトレン、アモキサン、プロチアデン、アモキサン、アンプリット |
薬品名 |
ドパミン補填薬、ドパミン受容体作動薬、抗コリン薬 |
商品名 |
コムスタン、スタレポ、ノウリアスト |
- オピオイド:強い痛みを抑えてくれる鎮痛薬。医療用麻薬製剤
薬品名 |
モルヒネ、オキシコドン、コデイン、フェンタニル |
商品名 |
デュロテップパッチ、フェントステープ、イーフェンバッカル、オキシコンチン、オキノーム散、MSコンチン |
- 化学療法薬:ガンの増殖を抑える
薬品名 |
ビンクリスチン、ビンデシン、パクリタキセル |
商品名 |
オンコビン、エクザール、タキソール、フィルデシン、 ナルベン |
- 循環器作用薬:血圧を下げたり、不整脈を整える
薬品名 |
カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬、血管拡張薬 |
商品名 |
- 利尿薬:体内の水分排出を促進する血圧を下げたり、むくみを良くする
薬品名 |
抗アルドステロン薬、ループ利尿薬 |
商品名 | アルダクトンA、トリテレン、ダイアート、ラシックス |
- 制酸薬:胃酸を中和し、消化性潰瘍や胃炎をおさえる
薬品名 |
アルミニウム含有薬 |
商品名 | アルミゲル、マグミット、炭カル、マーロックス、マルファ |
- 制吐薬:嘔吐を抑制する
薬品名 |
フマル酸第一鉄 |
商品名 | インクレミンシロップ、フェロミア、フェルム |
- 止痢剤:下痢を止める薬
薬品名 |
ロペラミド |
商品名 | ロペミンン、次硝酸ビスマス、タンニン酸アルブミン、タンナルビン、フェロベリン |
このような、お薬の影響で便秘になっている方でも便秘の緩和はできます。
どうしてもお薬を飲まなくてはいけないけど、便秘をなんとかしたい、、、
そのようなお悩みがある方は一度ご相談ください。
健康な便ってどんなうんこ!?
健康な便ってどんなものだろうと思ったことはありませんか??
生きて食べていれば、必ず便を出さなくてはなりません。一生に何回だすのか見当もつきませんね、、、そんな身近な存在で健康のバロメーターでもある便。健康な形状や色、においなどを知っておきましょう。
カタチについて
実は、便にはわかりやすい基準があって万国共通の尺度になります。
その名も「ブリストル便形状スケール」といいます。
健康な便の形状は、タイプ4でタイプ3~5までが健康なうんこの範囲です。
数字が少なくなると便の水分量が少なく、数字が大きくなると水分量が多くなります。
ちなみにタイプ1~2は便秘の便で、タイプ6~7は下痢の便です。
色について
健康な便の色は、黄褐色(黄色みがかったが茶色)。
黄色の便は・・下痢でみられます。あと牛乳を飲み過ぎてもこの色になります。
茶色から茶褐色は・・暴飲暴食でこの色になります。
こげ茶色は・・肉を食べ過ぎたり、便秘になるとこの色なります。
黒色は・・上部消化管の出血でこの色になります。便が黒くなったら必ず病院に行きましょ
う。※イカ墨など黒いものを食べても黒い便はでます。
緑色は・・赤ちゃんの便や緑黄色野菜を多く食べ過ぎるとでます。
赤色は・・下部消化管の出血によりこの色になります。
灰白色・・胆汁の出る量が少ないかバリウムを飲むとこの色になります。
においについて
健康なうんこはあまり匂いません。便秘の方には驚きではないでしょうか?!というのも便のにおいはもともとタンパク質が腸内で分解されて出るインドール、スカイトールという物質によるものです。便臭とタンパク質は強い関わりがあったのです。腸の働きが悪くなり腸の中で便が長くいると臭いは強くなります。また、腸内に悪玉菌が増えることやお肉を多く食べること、直腸がんや膵臓の病気でうんこのにおいは強くなります。
健康な便と比べて皆さんの便はいかがだったでしょうか??
便秘やお腹の不調がある方は、お気軽に当院へご相談ください。
便秘ってそもそもなんだろう⁉
便秘ってなに??
「便秘とは、排便が3日以上ない状態をいいます。」
便が大腸の中を通るのに時間がかかったり、腸の中に便が長く滞在してしまうことで排便がうまく行われなくなるのです。
また、1日に1回の排便があってもスッキリせず残便感があったり、量が少なく硬かったりする場合も便秘だと思って良いでしょう。
このような状態がつづくと体調が悪くなったり、排便がないことで精神的なストレスになって、思わぬ不調が現れることがあります。
便秘の原因と種類
便秘には、便がつくられて排出される過程に問題があっておこる「機能性便秘」と、腸が病気になりおこる「器質性便秘」があります。
機能性便秘は、一時的になる「急性便秘」、日常的になる「慢性便秘」、薬の影響でなってしまう「医原性便秘」に分けられます。
また、慢性便秘は3つに分けられます。
機能性便秘
機能性便秘は、胃・小腸・大腸などの働きが悪くなるためにおこります。
急性便秘
急性便秘は、大腸の蠕動運動(腸の中にある便を排便方向に動かしていく腸の動き)が少なくなることで、一時的に起こる便秘です。
原因としては、食物繊維が少ない食事・水分不足・精神的なストレス・運動不足・ダイエットなどがあります。
慢性便秘
慢性便秘は、日常的に大腸の中の便が数日間動かないことで起こります。
3つタイプに分類されます。
弛緩性便秘弛緩性便秘は、大腸の蠕動運動が少なくなったり動きが小さくなり、便を押し出す筋力が弱くなることで起こります。 |
痙攣性便秘痙攣性便秘は、精神的なストレスにより大腸をコントロールしている自律神経の働きが悪くなり、腸の運動が痙攣したようになり、便の通過がうまくいかない為に起こります。 |
直腸性便秘直腸性便秘は、排便する直前にある腸の所まで便が運ばれているのに、「便を出さなくては!」という情報が脳に伝わらないために起こります。 |
医原性便秘
医原性便秘は、薬の副作用で起こる便秘です。痛み止め・血圧を下げる薬・抗うつ剤など(他にもあります)の副作用により腸の動きが抑制されたり、自律神経の働きがわるくなるため起こります。
器質性便秘
器質性便秘は、腸に病気があるためにおこる便秘です。
大腸に腫瘍ができたり、炎症がおこり腫れることで、腸の中が狭くなり便の通り悪くなり便秘になります。
また、生まれながらに腸が長かったり大きさなどに異常があった場合も便秘になります。
何をしても改善しない便秘は、当院にご相談ください。